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■ 健康問題__________健康に関する諸々や人間の不思議を書いてみました
からだの体験記(その5) 偏食(すききらい)は解決できる!
偏食(すききらい)は解決できる!
子供の偏食に悩んでいるお母さんは多いと思います。 「偏食は解決できる!」と言ったら朗報ですよね。 戦後の団塊世代で田舎の5反百姓の次男で生まれた私は、時代柄栄養のある食べ物は不足していた上に嫌いな食べ物が多く、栄養失調の虚弱児でした。 この私の経験から、偏食対策を論じてみたいと思います。
子供は大人に比べて体も肝臓も小さく解毒能力が小さいため、毒物リスクの大きい「苦いもの」や「渋いもの」は危険物として本能的に食べないものです。 リスクの低い「甘いもの」「旨みのあるもの」を好みます。 甘いいちごやサクランボが嫌いな子供はめったにいません。 従って子供に好まれるには甘みや旨みの強いものとすることが必要です。

特に野菜が苦手な子供が多い印象ですが、野菜嫌いにならないための方策は最初が肝心です。 同じ野菜でも品種や栽培地、生産者、収穫時期などによって味は大きく異なります。 また古くなると微妙に苦みや渋みが出たりするものも多くあります。 子供はこのような味に敏感で、まずいと感じるのです。
最初に口に入れさせるものは、少々値が張っても「新鮮」でブランド野菜のように「甘み・旨みが強い品種」で「最もおいしい旬」に見栄え良く調理して「少量」食べさせるのです。 例えば美味しいピーマンを何回か美味しいと思って食べれば脳は「ピーマン=美味しい」と記憶します。 そうなると特別美味しいピーマンではなくごく普通のピーマンを食べても美味しいと感じるようになるのです。 トマトは美味しいものとそうでないものの差が大きい食べ物です。 最初に特に美味しいトマトを与えれば子供は大概トマトを好きになります。

既に嫌いな野菜がある子供には、特に美味しいその野菜を種類が分からないような料理として食べさせ、食べたのちに美味しかったかどうか感想を聞くのです。 多くの新鮮な野菜はきちんと調理すれば美味しいと感じるはずです。 何度か美味しさを味わわせたのちこの美味しい野菜の正体を明かすのです。 こうすれば子供は「この野菜はこんなにおいしかったんだ」となって、嫌いが好きに変わるのです。
私は牡蠣が苦手です。 原因は学生時代の寮生活で、食堂の料理で定期的に牡蠣フライが提供されました。 このフライに使う牡蠣の管理がずさんなので鮮度が落ちるのです。 牡蠣は少し鮮度が落ちただけで独特のにおいを発します。 私はこのにおいで牡蠣フライが嫌いになり、結果牡蠣が嫌いになったのです。 多分今からでも牡蠣の産地に赴き、新鮮でおいしい牡蠣を食する努力をすれば好きになれると思いますが、今のところその努力をしていないので、未だに牡蠣は苦手です。 しかし次に記すように、お酒に関しては努力したので嗜好を変えることに成功しました。
学生時代、貧乏学生の私はいろいろなアルバイトを経験しました。 夏休みは特に報酬が良い土木や建築系の力仕事に行ったのです。 5時に仕事が終わるとよく酒類がふるまわれました。 主としてビールと日本酒です。 この時私はビールが好きになり、日本酒が嫌いになりました。 ビールは品質が一定で味のばらつきが大きくありません。 これに対して当時ふるまわれたお酒(日本酒)は最安値クラスの低ランク品です。 味もにおいも最低です。 結果、私は50代までほとんど日本酒を嗜みませんでした。
ところが当ブログ「体の体験記 その2」で「ビールが飲める幸せ」と題して詳しく記述したとおり50代になると前立腺肥大症となり、頻尿と排尿困難になってビール摂取を制限しなければならなくなりました。 その代わりに日本酒を好きになろうと努力し、成功したことは記述したとおりです。
人の嗜好はこのような脳へのスリ込みにより比較的短期間で変えることが出来ます。 また、まずいものを食べて嫌いになる食品が増えるリスクを、少しの注意で減じることも出来るのです。 子供の好き嫌いが多くて悩んでいる方々は、是非実践してみてください。