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■ 令和の日本列島改造論____日本人が豊かで幸福に暮らすには、今日本をどのように変えていけばいいかを論ずる■ 日本を変える政策論_____日本を世界一幸福な国にする為に政治は何をなすべきかを考える 【 政治家必読!】
令和の日本列島改造論(その23)法の不備 金属盗の頻発
法の不備 ――――― 金属盗の頻発
近年、貴金属類を初めとしたリサイクル金属原料価格の高騰で、市中の金属類盗難が多発している。 特に、多人数による大規模太陽光発電所の送電線窃盗は大きなニュースになっているが、このほかにも門扉、エアコン室外機、溝蓋、マンホール蓋までもっていく輩が表れている。
当方も太陽光発電所を運営しているが規模が小さいので送電線が細くて重量が稼げないためか電線の盗難はないが、前面道路から敷地内に車を入れるために設置してあったグレーチング6枚が持ち去られてしまった。
警察も捜査を強化しているようだがなにせ件数が多く、一人や二人を逮捕してもなかなか根絶は困難なようだ。 このようなことが起こるのは、そもそも法の不備が大きいと私は考えて居る。
古物営業法を改正し買い取り側を規制せよ!
中古の古物を買い取りするには古物商許可が必要で、本許可に違反すれば罰金刑や懲役刑が規定されている。 この古物商許可とは価値ある古物の盗品買い取りを防止する目的で昭和24年に古物営業法として施行されたもので、当時は金属スクラップ類は盗難にあうほど価値が有るものとは想定されていなかったため、古物営業法上の古物からは除外されている。 このためスクラップ業者が身分を明かさない人から盗品の金属類を買い取っても古物営業法を適用しての処罰はできないこととなっている。
ところが冒頭で記したように金属のリサイクルが発達しスクラップ価格の高騰で価値が高まった為金属類の盗難が頻発するようになり、これを危惧した自治体が条例で買い取る業者に対し「金属くず商許可」を取得するように義務付けるところも見られるようになった。 ただこれに類する条例設置は16道府県にとどまり、盗品を条例のない隣県で買い取りしてもらえば規制の網にはかからないので、抑止効果には疑問符が付く。 本気で金属盗を抑止したいのなら古物営業法の規定する古物に中古金属類・部品類を加えることが必要なのだ。
司法・行政は効率化の為にも立法に働きかけよ!
事件件数が増えると警察も1件に割ける人員も少なくなり、結果なかなか犯人逮捕に至らない。 件数を少なくすることが事件解決にとっても重要なのだ。 金属盗が頻発している今、75年前に決めた分類が時代に合わなくなっていることは明白であるのに、自治体の条例任せで国として対処しようとしていないのは大きな問題が有ると思われる。 古物営業法の罰則は自治体条例に比して重く、全国一律となり隣県に逃げることも出来ない。 警察や検察・各自治体は国会議員に対して古物営業法の改正を強く働きかけるべきだ。 古物営業法で規制すれば全国一律となり、罰則も強化されれば買い取り業者も慎重になる。 盗品も販売先が無ければ盗る意味がなくなるので大きな抑止効果になる。 件数が減少すれば1件にかかる捜査員も多く出来、結果解決も早くなる。 また、事件件数が減少すれば警察・検察・裁判所の負担も減る。 事件捜査や裁判はすべて税金で賄われるため国民全体の負担が軽減することに繋がるのである。
政治家は時代感覚を磨け!
世の中はどんどん変化しているのに日本の政治家は社会問題を勉強せず、時代に合わせて法を変える努力をせず、目の前の一票だけを追いかける行動に終始している。 この「時代感覚の鈍さ」「社会問題解決意識の低さ」による変化の遅さが「失われた30年」と言われる日本の長期停滞の原因の一つであると思われてなりません。
政治家を目指したのであれば10年後、20年後はたまた50年後、100年後の素晴らしい日本を夢見て、日々行動する議員であって欲しいと思います。