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■ 家庭菜園奮闘記_______趣味の菜園での工夫や努力を紹介

家庭菜園奮闘記(その45)日本一おいしい筍の収穫を目指して・・・・・淡竹(はちく)林の管理

 日本一おいしい筍の収穫を目指して・・・・・淡竹(はちく)林の管理

家庭菜園奮闘記 その9」で淡竹栽培をしているということを紹介いたしましたが、栽培を始めて十数年が経ったので、栽培技術に関し知見が増えてまいりましたので公開したいと思います。

 タケノコとして一般的な孟宗竹10cm~15cmの太さがあります。 しかも孟宗竹は肉厚なので食べ応えがあり、食感が良いのです。 淡竹はえぐみが少なく非常においしいのですが、山中に自生している淡竹は太くても5cm位しかありませんし、もともと肉薄なので食感がいまいちなのです。 しかし、以前も書いたように、私が子供のころ、家の生ごみ捨て場に生えていた淡竹は10cm位の太さがありました。 生ごみが腐って肥えた土となったので、淡竹も太くなったのでしょう。 淡竹もこれだけ太くなると肉厚となり、食感も大変よくなるのです。 太さ10cm以上の淡竹筍は日本一おいしいと思います。 その太い淡竹の再現を目指して栽培技術の確立に挑戦しているのですが、十数年苦労していてまだ最大8cm程度の太さで思うところまでは届いていません。 しかし、いろいろと分かってきたこともあります。 

今回は、太くておいしい淡竹を栽培するにはどうすればよいか、そのヒントを公開いたします。

雪害の防止

 淡竹は孟宗竹と比べて太さが細いだけではなく、肉厚が薄く肉質が柔らかいため、冬季に雪害が多く、大雪だとほとんどが倒れてしまいます。 

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 先に書いたように、淡竹は大変おいしいにもかかわらずあまり栽培されていないのは、細くて食感がいまいちなのと、倒れやすくて栽培に手間がかかるのが原因であろうと思われます。

 まず雪による倒れを防ぐため、いろいろと試してみました。 まず最初にPPロープで倒れる反対側へ1本1本引っ張ってみました。

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 これは写真で見るように、引っ張った部分で折れてしまうことが分かりました。

     次に、竹林の周囲を4m程度の高さまで単管パイプで囲ってみました。  

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 この方法も失敗でした。 竹が小さい物ばかりの時は割と機能したのですが、大きい竹が多くなってきたら、囲ってある上側が折れてしまうのです。 竹が太くなってくると全長も長くなり、8mを超えるようになります。 倒れかかった竹が単管上部にもたれかかり、そこで折れてしまいます。 大きな竹の林を作ろうと思ったら、4m程度の高さの囲いではだめなのです。 しかし、これ以上の高さはコスト面で困難です。

 そこで更に観察を重ねた結果、大きな木の下にある竹は雪害を受けにくいことが分かってきました。 竹よりも背の高い木の枝が上にあると、その下の竹には雪があまり付着しないので倒れることが少ないのです。

 下の写真は大きな欅の木の下にある淡竹林です。 ここは雪害が殆ど見られません。 

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 上部にある木の枝が降ってくる雪を一時的に受け止めます。 降り続けると木の枝から塊となって雪が下に落ちてきますが、塊は勢いよく落ちるため竹には付着できず、地面まで直行で落ちるのです。

 従って、淡竹の雪害を低コストで防ぐには大きく育つ樹木との混植が最適なのです。 その樹木は竹より大きくなる落葉高木であるケヤキミズナラがいいと思います。 ケヤキを20m間隔くらいで植林しその下で淡竹を栽培すれば雪害の心配は無くなります。

 落葉樹は12月~4月の間葉を落としているので下の淡竹に陽の光がたっぷりと届きます。 しかも落ち葉が竹の肥料にもなるのです。 200年~300年すれば、今では日本で少なくなった立派なケヤキを建材として使えるようにもなります。

肥料の供給

 子供のころの家の生ごみ捨て場にあった淡竹が巨大化していた経験から、生ごみ堆肥状のものが肥料として有効であることは想像できました。 そこで現在、除草した草発酵鶏糞などを肥料として竹林に散布しています。 除草した草はただで手に入りますし、発酵鶏糞はかさ上げした2tダンプトラック1台分を配達してもらっても1500円位で手に入ります。 鶏糞や牛糞などはどこかへ捨てなければならないので、非常に安価で手に入るのです。 これら有機物を毎年供給していれば、だんだんと表面の堆肥層が厚くなり淡竹が太くなってきます。 堆肥となる不要物は米ぬか、おから、野菜くずなど沢山あります。 無料で手に入るものでおいしい筍を生産できるのです。

間引き

 昔から筍栽培の竹林は「傘をさして歩けるようにしろ」と言われています。 つまり、密植して竹を生えさせないで、充分に間隔を取って立たせるのです。 密植していると竹林の中に筍は生えず、どんどんと林の周囲に広がって生えるようになります。 従って林の中で筍を収穫し続けるには立てる竹の間隔を2m以上開け、古くなった竹はどんどん間引き撤去する必要があります。 

 栽培しているものはすべて愛情をこめて手をかけてあれば、それに応えて大きく美味しく育ってくれるのです。

 このように、淡竹を太く大きくするノウハウが積みあがってきましたので、現在の最大太さ8cmが数年すれば10cmになると思います。 その間にこの筍を使った料理を開発してもらい、将来地場名物に育てばいいなと夢想しています。 今後は、毎年の筍の太さや料理を開発してくれる人が見つかった際には、ブログで紹介したいと思っています。

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